2025/11/07 15:32
熟練の職人だけが作れる、セルロイドの眼鏡
―― “Resurrected Celluloid” by AKIRA & SONS
日本の眼鏡づくりにおいて欠かせない素材、セルロイド。
19世紀後半に誕生した世界最古の熱可塑性樹脂で、1940年代には多くの眼鏡がこの素材で作られていました。
しかし、加工に時間と技術を要し量産に向かないことから、現在ではアセテートが主流となり、セルロイドを扱える職人もごくわずか。今ではその姿が“幻の素材”と呼ばれるほど希少になっています。
セルロイドの魅力は、何といってもその深みのある艶。
硬質でありながらもしなやかさを併せ持ち、肌に馴染む独特の温かみを感じることができます。
アセテートにはない透明感と奥行きのある光沢、そして経年によって増す風合いは、他のどんな素材にも代えがたい存在感を放ちます。
本コレクションでは、そんなセルロイドを現代の鯖江の技術で再構築しました。
デザインは3型――ウェリントン、ボストン、クラウンパント。
ウェリントンはオールセルロイドで構成し、ボストンとクラウンパントはセルロイドフロントにチタンテンプルを組み合わせたコンビネーション仕様。いずれもベーシックなデザインを軸に、中心線を1.5度外側にずらすことで生まれるわずかな「ドロップシェイプ”」が特徴です。
シンプルでありながら、微細な角度の違いが表情に奥行きをもたらします。
古くて新しい、クラシックとモダンの共存。
それは、熟練した職人の手仕事と鯖江の精緻な技術が融合して初めて成り立つもの。
生産効率では語れない、美しさと時間がここにあります。
これから先、いつまで作り続けられるかは分からない。
だからこそ今、手に取ってほしい。
セルロイドという素材がもつ本当の価値を、ぜひその手で感じてください。





AKIRA & SONS
CELLULOID : BRICE
CELLULLOID + TITANIUM : HANS
CELLULLOID + TITANIUM : TARYN
